武蔵野市・三鷹市・多摩地区【男女問題】不倫慰謝料を請求するために必要な条件|弁護士が解説

2025.10.14
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「配偶者の不倫相手に慰謝料を請求したい」―その前に知るべき条件

配偶者の不倫が発覚したとき、「不倫相手に慰謝料を請求したい」と考える方は少なくありません。

しかし、不倫であれば必ず慰謝料が認められるわけではありません。
実際の裁判では、「どのような証拠があるか」「どのような関係だったか」によって、
慰謝料が認められるかどうか、金額が大きく変わります。

この記事では、弁護士が「慰謝料請求が認められるための条件」と「証拠の集め方」を具体的に解説します。

➀ | 不倫慰謝料の法的根拠とは?

不倫(不貞行為)は、民法709条(不法行為)および民法710条(精神的損害の賠償)に基づいて、損害賠償請求の対象となります。つまり、「不倫によって配偶者の権利(婚姻共同生活)を侵害された」として、
精神的苦痛に対する慰謝料を請求できるのです。

ただし、慰謝料が認められるためには、次の3つの条件をすべて満たす必要があります。

➁|慰謝料を請求できる3つの条件

(1)配偶者が「婚姻関係」にあること

まず前提として、法的に婚姻関係(法律上の夫婦関係)があることが必要です。
婚姻届を出していない内縁関係(事実婚)でも、一定の要件を満たせば請求が認められる場合がありますが、恋人関係や同棲のみでは原則として慰謝料請求はできません。

(2)不倫相手との間に「肉体関係」があったこと

次に、不倫慰謝料が成立するためには、
「配偶者と不倫相手の間に肉体関係(性交渉)があったこと」が必要です。

たとえLINEでの親密なやりとりやデートの写真があっても、肉体関係がない限り「不貞行為」とは認められません。ただし、継続的な深い関係性があった場合には、夫婦生活の平穏を害したとして、慰謝料が認められる可能性もあります(肉体関係があった場合よりも低額となります)。

(3)婚姻関係が破綻していないこと

もう一つの重要な条件が、不倫当時に婚姻関係が破綻していないことです。

すでに夫婦が別居していた、または長期間にわたり実質的な婚姻関係が破綻していた場合には、「不倫によって婚姻関係が壊れた」とはいえず、慰謝料請求は難しくなります。

ただし、「一時的な別居」「関係修復を試みていた」などの事情があれば、
破綻とまではいえない場合もあります。

➂|慰謝料が認められるために必要な「証拠」とは?

慰謝料請求を有利に進めるには、不貞行為の客観的な証拠が重要です。
以下のような証拠があれば、裁判や示談で有利になります。

<種類> <内容> <証拠としての強さ>
●ホテルの出入り写真・動画 ●探偵調査や防犯カメラ映像など ★★★★★
●LINE・メールのやり取り ●「ホテルに行った」「泊まった」等の記載 ★★★★☆
●SNS投稿 ●旅行・デートの投稿、コメント履歴 ★★★☆☆
●クレジット明細・領収書 ●ホテル利用・プレゼント購入履歴など ★★★☆☆
●本人の自白 ●録音・書面・メールなど ★★★★★

※単独の証拠では弱い場合もありますが、複数を組み合わせることで信頼性が高まります。

❹|不倫相手への慰謝料請求の手順

(1)内容証明郵便で請求する

弁護士を通じて、不倫相手に内容証明郵便を送付し、
慰謝料の支払いを正式に求めます。
不倫相手への慰謝料請求の場合、多くのケースは示談により解決します。

(2)話し合いで示談交渉

相手が事実を認める場合は、示談書を作成して合意します。
支払方法(一括・分割)を定めるとともに、必要に応じて(配偶者に対する)接触禁止条項や守秘義務条項を明確にしておくことが重要です。

(3)支払いに応じない場合は訴訟へ

相手が支払いを拒否した場合は、民事訴訟で請求することも可能です。
ただし、訴訟には時間・費用がかかるため、弁護士と戦略的に判断しましょう。

⑥|慰謝料請求を有利に進めるために弁護士ができること

不倫慰謝料の請求では、

  • 証拠の収集方法
  • 内容証明の文面作成
  • 示談交渉・訴訟対応
    など、専門的な判断と交渉力が求められます。

弁護士が代理人として関与することで、

  • 相手に法的なプレッシャーを与えられる
  • 適正な慰謝料額を算定できる
  • 精神的負担を軽減できる
    といったメリットがあります。

まとめ|「不倫=慰謝料」ではない。条件を満たして正しく請求を

不倫慰謝料を請求するには、次の3つの条件が欠かせません。

  1. 婚姻関係があること
  2. 不倫相手と肉体関係があること
  3. 婚姻関係が破綻していないこと

これらを裏付ける証拠をしっかり集め、冷静に対応することが大切です。
一人で判断が難しい場合は、早めに弁護士へ相談しましょう。

 

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